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選ばれる病院になるための広報と営業活動

2021年01月01日

選ばれる病院になるための広報と営業活動

人口減少や医療費抑制政策により、病院は統廃合の時代を迎えようとしています。

生き残りをかけた病院経営のためには「患者獲得」は外せないキーワード。 新型コロナウィルスによる受診控えもあり、 多くの基幹病院で患者数が大きく減少したことにより、 患者獲得の重要性を再認識した病院が多くなっています。

「生き残る病院」は言い換えると「選ばれる病院」とも言えます。 今回のコラムでは「選ばれる病院」になるために 必要となる効果的な広報と営業活動についてお話します。

「どうせ捨てられる」から考える広報誌

地域の医療機関に向けた広報誌は自院の理解を深めてもらうための重要な広報活動です。
しかしながら、多くの病院の広報誌が似通った構成になっており、受け手側の気持ちにたち、尚且つオリジナリティ溢れる広報誌を作成できている病院はまだまだ少ないように思います。
「広報誌はどうせ捨てられる。だから工夫しよう。」そういった気持ちを忘れ、慣習的な広報誌の作成になっていないでしょうか?「捨てられない広報誌」の第一歩は、そもそも誰に向けたものなのか?ターゲットを明確にすることからはじまります。

院内の色々な意見を取り入れるがあまり「医療機関」「患者と家族」更には「院内スタッフ」にも伝えたい。といったようなさまざまなステークホルダーに向けた構成になっていないでしょうか?
ターゲットを広げれば広げるほど、掲載内容が膨れ上がり、時間・労力・コストはかかりますが、成果には繋がりにくくなります。
広報を成功させている病院では「連携医療機関」にターゲットを定めた上で、先端医療の特集など、受け手が興味を抱く内容を分析しています。今一度、ターゲットが明確になっているか?他院と差別化できているか?といった視点で自院の広報誌を見直してみることをお勧めします。

また作って終わりではなく届けるところまでをしっかり意識することも大切です。広報誌の目的はシェアと診療圏の拡大です。
この目的を達成するためには「連携医療機関」だけでなく、新たな連携先になってくれる可能性がある医療機関(新規開院も含め)へもくまなく郵送すべきですし、特集の内容ごとに郵送先の宛名を変えるまでの配慮が必要です。
取りあえず今まで通りのリストに送るといった形式だった郵送方法になっているのであれば、まだまだ工夫できることが多くあるということです。

営業のアプローチチャンスを逃さない

ご紹介いただいている連携医療機関に挨拶訪問している病院も多いと思います。
近頃は患者本人が病院を選択する機会が多くなっています。これは、ある医療機関から紹介患者が多かったとしても、紹介元の先生が自院を提案しているかは定かではないということです。
患者から紹介先として自院を名指ししてもらうには、対象となる患者にダイレクトにアプローチすることができれば効果的ですが、これは困難です。そのため患者に選ばれる病院になるため、認知度や評判の向上を図る必要があるわけですが、これには時間を要します。
しかし、地域の医療機関であれば、患者とは違いターゲットが明確なのでピンポイントにアプローチすることが可能です。

自院を提案してくれる先生を増やす手段は「新しく患者を紹介してくれる連携医療機関を増やす」もしくは「今の連携医療機関の先生に更に積極的に自院を提案してもらう」この2つしかありません。
「新たな連携医療機関を増やす」において効果的な方法は、新設・移転・親から子への代替わりが最適なタイミングでしょう。
医療機関も日々新陳代謝しており、毎年8,000件弱の医療機関が開設・再開しており、7000件強が閉院しているので、アプローチのチャンスは多くあります。

更にクリニックにおいては、2020年から「外来医師多数区域」に開業する医療関係者に対して、在宅医療や初期救急医療など「地域医療に貢献することへの合意」が求められる新しいルールが適応される見込みとなっています。
そのため開業後に積極的な連携を考えている医療機関も多く、開設のタイミングでアプローチすることは「自院のことを見てくれている」と良好な関係が築ける可能性が高くなります。では、新設・移転・代替わりをどのように調べることができるか。それは毎月、各厚生局が公開していますので、その情報を毎月チェックし地道に営業リストを増やしていく必要がありますし、訪問営業を自粛しなければいけない状況を考慮すると、メルマガなど訪問以外のさまざまなアプローチ方法を模索していく必要があります。

データの取得と蓄積が結果を変える

次に「今の連携医療機関の先生に更に積極的に自院を提案してもらう」には関係性の向上を図る以外にありません。
そのためアンケート調査などを通じて「紹介元が自院を選んでいる理由」を把握したり、日々の営業活動で知り得た情報を院内で共有するなどして、連携先の先生方への対応の質の向上を図る必要があります。
返書の返信率の向上などもまさにこの活動にあたります。新規の紹介患者獲得、既存の連携先からの紹介患者増加、どちらの場合においても、取得したさまざまなデータを蓄積して共有できる環境を準備しておくことが重要です。
そのために医療業界ではまだ馴染みが薄いCRM(顧客管理)などのシステム導入も検討するべきでしょう。
このような仕組みを導入すれば、たとえ自院の連携室の営業担当者が変わったとしても、情報が失われることはなく、営業の質を担保することができるようになります。

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