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おもいやりの精神で、総合病院ならではの眼科医療を

Doctor's interview

YUKIKO
MAKIYAMA

武田病院
眼科 部長

おもいやりの精神で、
総合病院ならではの眼科医療を

武田病院眼科では、日本眼科学会認定眼科専門医が白内障や緑内障の手術をはじめとする眼科診療に取り組んでいます。月曜日から金曜日まで午前中は眼科専門医2診制で白内障手術は日帰りから入院まで柔軟に対応し、緑内障には点眼加療のみならず低侵襲緑内障手術(MIGS)や選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)など早期から中期の緑内障にも対応できる低侵襲治療を導入、網膜疾患に対しては抗VEGF療法やレーザー治療を行っています。総合病院として全身疾患に伴う眼科疾患に関しても他科と連携しながら全身状態を踏まえた診療体制を整えています。

患者背景に応じた白内障手術への対応

白内障は、水晶体の混濁により視機能が低下する疾患で、唯一の根治治療は手術です。加齢に伴い誰にでも生じ得ますが、全身疾患に伴うものやステロイドの使用等による白内障もあり、進行度や手術適応の時期は様々です。難症例や超高齢でも当院にて白内障手術は可能ですが、より安全な手術、よりよい見え方で生活をすることを考えると、進行しすぎないうちに手術されることをお勧めします。

当院では、白内障手術装置「CENTURION® Vision System(Alcon)」を導入しています。小さな切開部から、安全かつ効率的な超音波乳化吸引術を行うことが可能です。術後に生じる後発白内障に対するYAGレーザーも自院で対応可能です。
手術は日帰り・入院のいずれにも対応し、全身状態や生活背景に応じて選択いただけます。入院は片眼2泊3日、両眼4泊5日を基本としつつ、早期退院や延長入院にも柔軟に対応しています。多国語対応やレスパイト入院のご相談にも応じており、安心してご紹介いただける体制です。

おもいやりの精神で、総合病院ならではの眼科医療を

緑内障は早期発見と継続的管理が鍵

緑内障は視神経が障害され、視野欠損を来す疾患です。40歳以上の約5%、60歳以上では約10%に認められるといわれています。早期~中期には中心視野は保たれており自覚症状が乏しいのが特徴で、早期発見と進行抑制が大事な疾患です。開放隅角緑内障に関しては進行抑制の基本は眼圧下降です。治療法は点眼による薬物療法、手術が一般的です。定期的な眼圧測定と視野検査等での病状、進行の把握が必要ですので、気持ちよく長期的に受診を続けていただけるように心がけています。

閉塞隅角緑内障のなかでも急性閉塞隅角緑内障は一般的には緑内障発作とよばれ急激な眼圧上昇による発作を起こし、短期間で重篤な視機能障害に至ることがあり注意が必要です。白内障手術による急性緑内障発作の予防が可能ですので、程度に応じて手術の提案を行っています。

低侵襲治療を中心とした緑内障治療体制の強化

白内障手術と同時にiStentを留置することで房水流出を改善するほか、マイクロフックを用いた線維柱帯切開術にも対応しています。いずれも従来法と比べ低侵襲で、術後の回復が比較的早い点が利点です。
また外来においては、選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)も導入しています。眼圧下降効果は穏やかですが合併症が少なく、安全性の高い治療です。これらにより点眼負担の軽減も期待でき、アレルギー等で点眼の継続困難例にも有用です。大幅な眼圧下降が必要な症例は、京大眼科 緑内障外来と連携をしています。

「メディカルレチナ(非手術的網膜治療)」への取り組み

当科では、網膜疾患に対する外科的治療に加え、「メディカルレチナ」と呼ばれる低侵襲治療にも対応しています。光干渉断層計(OCT)、OCTangiography、蛍光眼底造影検査をはじめとした各種画像診断を活用し、病態を的確に評価したうえで、注射療法やレーザー治療を組み合わせた治療を行っています。

注射療法では、抗VEGF(血管内皮増殖因子)薬を硝子体内に投与し、血管新生や黄斑浮腫の進行抑制を図ります。加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、近視性黄斑部新生血管、血管新生緑内障、網膜色素線条、(未熟児網膜症)に対して適応があります。当院では未熟児網膜症以外に日帰り注射を施行しております。

糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜裂孔、網膜細動脈瘤に対する網膜光凝固も外来にて行っております。(基本は予約制ですが、病態によっては当日対応も可能)。特に当院では糖尿病患者さんが多い背景から、糖尿病網膜症に対して汎網膜光凝固を施行する機会が多く、蛍光眼底造影検査を併用しながら適切なタイミングで実施できるように留意しております。

光線力学療法(PDT)が必要な場合や、当院での診断や治療が困難な症例は京都大学医学部附属病院眼科へ紹介、連携し診察、治療が可能です。

他科連携で支える専門性の高い眼科診療

当科は総合病院の強みを活かし、他科と連携した診療を行っています。糖尿病や高血圧、透析、膠原病などで通院中の患者さんも多く、全身状態を踏まえた眼科診療が可能です。

糖尿病、高血圧、動脈硬化、不整脈などは網膜症や網膜血管閉塞症などの眼血流障害のリスクとなります。網膜動脈閉塞など急激な視機能障害に対しては、眼科として治療法が確立されておりませんが、脳梗塞のリスクであり、脳神経内科、脳神経外科、循環器内科と連携し、MRIや頸動脈エコーなどの全身評価を院内で迅速に実施可能です。また脳梗塞や脳腫瘍など頭蓋内疾患の患者さんの視野検査にも対応しています。

おもいやりの精神で、総合病院ならではの眼科医療を

高齢者医療に関心を持ち、眼科の道へ

京都大学眼科入局後、兵庫県立尼崎病院(現:尼崎総合医療センター)にて研修、その後滋賀県立成人病センター(現:滋賀県立総合病院)を中心に白内障や硝子体、緑内障手術の研鑽を積んでまいりました。
京都大学大学院では主に遺伝性網膜変性疾患の画像診断に関する臨床研究で学位を取得しました。画像診断技術が発展する過程に携わった経験は、現在の診療にも活かされています。

学生時代から高齢者に関わる科に興味があり、小さな臓器であるのに大変奥が深く、診断から治療まで完結できることが決め手となり眼科医になりました。人の得る情報の80%は目から入るといわれるほど視覚は重要な要素であり、加齢に伴い何らかの眼疾患を生じる方が増加します。視力は認知機能や転倒とも関連が指摘されており、視機能の維持・改善を通じて、高齢者の生活の質向上に貢献したいと考えています。 診察や手術は患者さんにとって身体的・精神的負担を伴うものであるため、少しでも安心して診療を受けていただける環境づくりを目指しています。特に高齢の患者さんが多いことから、常に敬意をもって接することを大切にしています。

患者さんの視機能を守るための地域連携

近年、眼科領域では「アイフレイル」の概念に基づく啓発が進められています。アイフレイルとは、加齢や外的要因により視機能が低下し、健常と疾患の中間に位置する状態であり、この段階での介入により将来的な視機能障害の進行を予防できる可能性があります。眼科疾患は早期には自覚症状に乏しいものも多く、症状出現時には進行しているケースも少なくありません。特に40歳以上の方では、わずかな見えにくさの段階からの受診が重要と考えています。

当科では平日毎日、日本眼科学会認定眼科専門医が2名で診療を行い、初診・再診ともに当日受診にも対応しています。(当日受付は午前のみ、予約優先)

眼科の先生方はもちろん、他科の先生方からのご紹介も歓迎しております。「見えにくい」といった漠然とした症状のみでも構いません。専門的に評価し、丁寧にご報告いたします。目について気になる症状をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。

おもいやりの精神で、総合病院ならではの眼科医療を

医療法人財団 康生会 武田病院

1970年の開設以来、救急救命医療に力を注ぎ、心臓血管外科・循環器内科・脳神経外科・内科・外科が連携して24時間体制で対応。 先進的な取り組みを重ねながら、患者さんとご家族への「思いやりの心」を忘れず、理想の医療を追求し続けている。

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