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「きれいに治す」を追求し、患者さんの満足につながる治療を

Doctor's interview

Plastic
Surgery

武田総合病院
形成外科

部長 医師

「きれいに治す」を追求し、
患者さんの満足につながる治療を

武田総合病院形成外科では、総合病院ならではの強みを生かし、他科や多職種と連携した幅広い診療を行っています。外傷や皮膚腫瘍、眼瞼下垂などの日常診療に加え、小児先天異常である唇顎口蓋裂の継続的な治療にも取り組んでいます。また、京都大学医学部附属病院との連携により、より専門性の高い治療にも対応しています。形成外科医として「きれいに治す」ことにこだわりながら、患者さんのQOL向上を目指した診療を行っています。

総合病院ならではの連携で支える形成外科診療

河合部長:武田総合病院形成外科では、総合病院の診療科としての強みを生かし、他科と連携した形成外科治療を行っています。さまざまな合併症を抱える患者さんに対しては、他科とコンサルテーションを行い、合同で手術を行う体制を整えています。例えば、傷が治りにくい糖尿病の患者さんには、糖尿病科や皮膚科、形成外科、整形外科、循環器内科が連携して治療にあたります。また、糖尿病患者さんの足のケアを行うフットケアチームもあり、多職種による対応もスムーズです。

武田総合病院は救急医療にも力を入れており、外傷の患者さんも多く来院されます。そのため当科では、傷をきれいに縫合する処置を担当しています。私は褥瘡認定士を取得しており、皮膚科から依頼された褥瘡患者さんの手術にも対応しています。

当科を受診される患者さんの主訴として多いのは、皮膚のできものや傷跡です。外来では主に、ほくろや傷の治療を行っています。高齢の患者さんが増えていることもあり、眼瞼下垂の治療にも多く携わっています。

「きれいに治す」を追求し、患者さんの満足につながる治療を

津下医師:眼瞼下垂は、年齢とともにまぶたの筋力が弱まり、皮膚がたるむことで視界が悪くなり、暗く感じるといった症状が現れる病気です。目を見開く癖がつき、肩こりに悩まれている方もいらっしゃいます。 手術を行えば一時的ではありますが症状が軽減し、日常生活が楽になる可能性があります。眼科から紹介される患者さんも多く、連携して治療しています。年齢のせいだと諦めてしまう前に、一度形成外科を受診していただきたいと思います。

唇顎口蓋裂の患者さんを支える継続的な治療体制

河合部長:私の専門は、小児先天異常である唇顎口蓋裂です。エコー検査で出生前診断がついている場合はご家族への相談対応も行い、生まれてくるお子さんの治療について、適切な手術の時期や方法などをあらかじめ詳しくお伝えしています。

また、唇顎口蓋裂用の哺乳瓶のほか、口蓋の形をした「ホッツ床」という、口の中に入れて上顎の欠損をふさぐ装置など、必要な情報も提供しています。手術前でもミルクは飲めるとお伝えすると、安心される保護者の方も多いです。

手術の時期はおおよそ決まっており、生後3〜4か月で口唇裂、1歳〜1歳半で口蓋裂、8歳頃に歯ぐきの割れ目である顎裂部の手術を行うのが一般的です。言語を獲得する時期も考慮し、1歳半頃に2語文が出るまでに口の中の環境を整えて、異常構音を防ぐことを目標としています。話すための筋肉の動きが発達する時期には言語障害が出やすく、その場合は言語聴覚士と連携して診察し、言語訓練を行います。必要があれば、4歳あるいは10歳頃に追加の手術を行うこともあります。成長とともに、鼻の曲がりや唇の吊り上がりといった変形が生じた場合には修正手術も可能です。

口蓋裂があると、耳管の開口部に細菌が付着して中耳炎になりやすいため、耳鼻科で難聴の有無も含めて診察をお願いしています。口蓋裂の手術によって割れ目は閉じるため、それまでに慢性化しなければ大きな心配はありません。
手足や心臓の異常を伴う患者さんは小児科と連携して診療しています。歯科口腔外科には、顎裂に対する歯科矯正やホッツ床の作製を依頼しています。言語聴覚士をはじめとした多職種との連携による治療も含め、18歳頃に成長が止まり成人するまで継続して診察していきます。

大学病院との強い連携で、患者さんによりよい治療を

津下医師:私は京都大学医学部附属病院に所属しており、武田総合病院では非常勤医師として診療を行っています。当院では他の診療科と連携しながら、治りにくい傷の治療や足の手術に取り組んでいます。

糖尿病の既往があり、透析や心臓カテーテル治療を受けている患者さんは、足の潰瘍や虚血、糖尿病性壊疽を起こすハイリスク群です。そのため、循環器内科や透析科の先生方と連携して患者さんを診察し、形成外科として手術を担当しています。

形成外科は「傷の外科」として、足や体幹の傷の感染にも対応しています。武田総合病院は地域の拠点病院であり、毎日多くの救急患者さんが搬送されます。以前、軽い外傷をきっかけに細菌感染で急速に壊死が進み、DICなど生命に関わる状態に至る壊死性筋膜炎と診断された患者さんがいらっしゃいました。その際は、大学病院へ転院搬送する救急車に同乗した経験もあります。

「きれいに治す」を追求し、患者さんの満足につながる治療を

一方で、私は京都大学医学部附属病院では、がん手術に伴う再建外科を専門としています。そのため、武田総合病院の患者さんに集学的治療が必要な場合には、大学病院へつなぐことが可能です。例えば外来の画像検査で肉腫が疑われた場合には、京都大学医学部附属病院の整形外科専門外来へ紹介しています。また、私の専門である頭頸部再建や乳房再建を希望される患者さんのご相談にも対応しています。

形成外科医として「きれいに治す」ことへのこだわり

河合部長:私は形成外科医として、傷を確実に治療する技術にこだわりを持っています。きれいに治さなければ、形成外科の意味がありません。治療跡をできるだけきれいにするためには、傷の状態を見極めて適切に対応することが重要です。

例えば、皮膚が柔らかい小さな子どもには細い糸を使うなど、患者さんの状態に応じて針や糸を使い分けています。また形成外科では、溶ける糸を皮膚表面に出さず、真皮や皮下組織を縫い合わせる「埋没縫合」を行っています。埋没縫合は傷を皮膚の内側で密着させるため跡が残りにくく、抜糸が不要であることも特徴です。

津下医師:形成外科手術は、執刀医の技量が大きく結果に影響する分野です。私のもとに来てくださった患者さんの信頼にきちんと応えられる治療を行うことが、私のポリシーです。

この分野は、手術の結果が目に見えて分かるのが特徴です。そのため、治療結果を自分自身で振り返りながらフィードバックし、技術向上につなげるようにしています。常に納得できる手術を行えるよう、技術を維持し続けることも重要だと考えています。

「きれいに治す」を追求し、患者さんの満足につながる治療を

患者さんの喜びや利益が、形成外科医としての原動力

河合部長:私は大学を卒業し、内科系か外科系か専門を選ぶ際に、メスを握りたいと考えました。さらに、きれいなものが好きだったこともあり、治療結果が目に見える形成外科を志しました。

私は手術だけでなく、術後に傷を保護するドレッシングまで含めて、すべてを丁寧に行うことにこだわっています。形成外科の本質は、外観だけでなく機能もできるだけ正常に近い状態へ戻すことだと考えており、その人らしい治療を目指しています。
また形成外科には、「精神外科」や「心療外科」という側面もあると考えています。患者さんのコンプレックスや、口唇裂のお子さんを持つお母さんの不安といった悩みを、手術によって解決できる点もこの分野の魅力です。

治療によって患者さんのQOLが向上し、喜んでいただけて初めて成功といえます。医療者が良い治療ができたと思っても、患者さんが満足していなければ良い治療とはいえません。当科では患者さんとのコミュニケーションを大切にしながら治療を進めています。頼ってくださる患者さんの治療に向き合い、喜んでいただけることが、何よりのやりがいです。

「きれいに治す」を追求し、患者さんの満足につながる治療を

津下医師:縫合はすべての外科分野に共通する基本技術であり、外科医は誰もが皮膚縫合のトレーニングを行います。私はその縫合が好きだったことから、形成外科を選びました。
研鑽を積み、大学では顕微鏡で血管を確認しながら丁寧に縫合して血管を開存させるマイクロサージャリーに取り組んでいます。血管縫合は成否の結果がよりシビアであるため、顕微鏡手術のクオリティを維持するために、今でも練習を続けています。

医師として、自分が身につけた技術が患者さんの利益につながることが、何よりのやりがいです。また形成外科は、治療結果が患者さんにも分かりやすく伝わるため、手応えを感じやすい分野でもあります。

京都大学医学部附属病院では、手術に役立つイメージングの研究にも取り組んでいます。手術を安全かつ迅速に行えるよう、術中にリアルタイムで脈管を造影剤によって可視化し、体表にプロジェクションマッピングする技術を活用しています。今後は、糖尿病など血管に障害がある患者さんの手術にも、このイメージング技術を応用できるよう研究を続けています。

「きれいに治す」を追求し、患者さんの満足につながる治療を

病状が進行する前に、気兼ねなく早めのご紹介を

河合部長:患者さんの中には、病状が進行してから形成外科を受診される方もいらっしゃいます。進行の度合いによっては、切断を余儀なくされることもあります。
地域の先生方には、治療の選択肢が限られない、できるだけ早期の段階でご紹介いただければ幸いです。

また外傷の場合、傷を直接縫い合わせる一次縫合が可能な受傷後8時間を「ゴールデンタイム」と呼んでいます。一般的に8時間を過ぎると傷は感染創とみなされ、治療方法が変わります。外傷の患者さんをご紹介いただく際には、傷にガーゼを当てて、できるだけ早く送っていただければと思います。武田総合病院形成外科は医師が常勤体制のため、いつでも対応可能です。

形成外科は、赤ちゃんから高齢の方まで、頭から足先まで幅広く診療しています。気になる症状がありましたら、ぜひお気軽にご紹介ください。

津下医師:どの診療科に紹介すればよいか迷われる場合もあるかと思いますが、総合病院として適切な科が専門的に診断し、患者さんにとってより良い治療につなげています。
「こんな症状で患者さんを紹介してよいのか」と遠慮されることなく、ぜひ私たちにご相談いただければ幸いです。

医療法人 医仁会 武田総合病院

「地域医療支援病院」として、高度医療を核に、総合的な診療体制を確立。 地域の健康文化の発信基地として、人々のからだと心のケアを支える。

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