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泌尿器科の少ない神奈川県央エリアで、地域のニーズに応え続けられる存在であるために

Doctor's interview

HIROHITO
KOBAYASHI

海老名総合病院
泌尿器科 部長

泌尿器科の少ない神奈川県央エリアで、
地域のニーズに応え続けられる存在であるために

神奈川県央エリアでは数少ない、幅広い泌尿器疾患を扱う海老名総合病院。1日70名以上を超える外来患者が来院し、週4日のスケジュールで手術を行うなど、地域の泌尿器科診療に大きく貢献。海老名駅周辺の開発に伴う医療ニーズ拡大をにらみ、2023年4月には新棟が完成、紹介予約システムもwebへと移行し、さらに6月には手術支援ロボット「ダヴィンチ」の導入も決定。地域から強く信頼され続けるため、さまざまな取り組みを行っている海老名総合病院 泌尿器科 部長である小林医師にインタビューしました。

幼少期の憧れを胸に医師の道へ進む

医師になりたいな、と初めて感じたのは小学校3年生のときです。祖母が入院した際、主治医の先生や看護師さんがとても優しく接してくれたのが強く印象に残っています。患者、家族、医療従事者などを取りまとめる姿を見て、「お医者さんってかっこいい」と尊敬の念を抱きました。医師の家系ではないものの、6歳離れた兄も医学部へ進学しています。もしかしたら兄も同じように感じていたのかもしれません。
医学部5年生から始まった臨床実習で、医局員が少なく、癌治療などを積極的に行う泌尿器科に興味を持ちました。人数が少ない分、自然と一人が受け持つ患者数が多くなり、さまざまな症例を若いうちから担当できると考えたからです。診療を通して知識や技術を伸ばしたいと考えている私にとって、泌尿器科は理想的な診療科でした。所属されている先生方の人柄が非常に素晴らしかったのも、入局の決め手になりました。

泌尿器科の少ない神奈川県央エリアで、地域のニーズに応え続けられる存在であるために

「地域の信頼」がいかに大切かを知る

医師として経験を積むにつれ、自分が研究者ではなく臨床医の道を究めたいという気持ちが次第にはっきりしました。そんな折り、入局3年目のときに同愛記念病院(東京都墨田区)で1年間研修できる機会を得ました。そこで地域医療を大切にしていた当時院長の河村毅先生との出会いが、私の医療に対する姿勢を決定づけました。河村先生が当初一人で始められた泌尿器科は地域で非常に信頼されており、先生が診察する1日当たりの外来患者数は約100人という数字を誇られていました。信頼が新たな患者さんを呼び、患者数の増加によって医師も増え発展するという、自分の理想に近い診療を実現されていました。地域に密着し、信頼される医療を実践したいとの思いから、大学病院でスキルを磨き、地域医療の実践場所を求めて海老名総合病院へと転職を決めました。

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手技の精度・速さとチーム医療で
ニーズに応える

海老名総合病院には、排尿障害や尿路感染症などの良性疾患から泌尿器癌などの悪性疾患まで、多種多様な泌尿器疾患に対して治療から手術までを完結できる体制や設備が整っています。年間の入院患者数は約4400人(延べ)、手術件数は500件/年超と非常に多く、私がかつて望んだ「診療・手術を通して医師全員が日々研鑽できる環境」だといえます。
手術は主に、腎癌や前立腺癌、尿路上皮癌などの癌に対する手術が多く、それぞれの癌に関しては新薬も含め保険適用の薬剤はほとんど処方できるよう整えております。
また、女性泌尿器科疾患の骨盤臓器脱(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤)や尿失禁の手術が可能な医療機関は県下でも少ないのが現状です。大学病院や県外の医療機関からも私どもへ紹介いただくケースが多く、我々の強みと感じています。

泌尿器科の少ない神奈川県央エリアで、地域のニーズに応え続けられる存在であるために

一方で、受け持つ患者数が多いということは長時間労働につながる懸念もあります。そこで泌尿器科では、「できる限り勤務時間内にすべての手術を終わらせる」をモットーとしています。もちろん、安全に合併症なく手術を終わらせることが大前提ですが、残業が当たり前という認識では手術の効率化は望めません。手術時間が短くなると、患者さんへの負担は減りますし、医師のワーク・ライフ・バランスも整います。お互いにとって負担のないシステムが医療ミスなどのインシデント防止、さらなる信頼の向上につながると考えています。
入院診療は常勤医師5名と看護師、薬剤師からなるチーム医療制をとっています。患者さんの情報をチームで共有し、主治医が不在の日であっても患者さんへの説明・対応はメンバーが代理で担当するため治療が滞りません。難しい症例はカンファレンスを行って議論を重ね、私の責任の下で治療方針を決定しています。可能な限り最新の知見に基づいた治療を行えるよう心がけています。

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手術支援ロボット「ダヴィンチ」導入でより低侵襲な手術を実現

海老名総合病院は2023年春の新棟竣工、そして6月には手術支援ロボット「ダヴィンチ」の導入しました。ロボット導入によって今の腹腔鏡手術と比べてより近接視野で患部を見ることができるため手術精度がさらにアップし、より低侵襲・短時間な手術が期待できます。
またロボットは関節数が多く細やかな作業ができるため、臓器の機能を温存しながらの切除・縫合が可能です。ロボット導入後、前立腺全摘術は全てロボット支援下手術に移行する予定です。尿道括約筋の障害等も起こりにくく、患者さんにとって術後の大きな悩みである尿失禁が抑えられると考えています。腎癌の腫瘍部分切除は腫瘍の大きさによってロボットの適応か否かが決まります。多関節のロボットアームでは細かい縫合作業が可能になりますから、埋没型腫瘍や腎門部の血管に絡んだ腫瘍など、これまでは腹腔鏡手術では難しいとされていた症例において部分切除術の適応範囲が広がると考えています。
私自身は腹腔鏡で可能な手術は全て腹腔鏡で行い腕を磨いてきましたが、世界的に見てもロボット支援下手術が主流になっており、他の術式でもロボット手術を導入していこうと考えています。

泌尿器科の少ない神奈川県央エリアで、地域のニーズに応え続けられる存在であるために

顔の見える地域連携で、
安心して頼れる病院に

これまでロボット支援下手術のメリットをお話ししましたが、海老名総合病院での手術・積極治療が必ずしも全ての患者さんに最適とは限りません。良性疾患などでは診断と処方をこちらで行ったうえで、近隣の医療機関へ逆紹介を行い通院や待ち時間の負担軽減をはかります。また、ご高齢などの理由で治療によって生活に大きな負担が生じると考えられる場合は、緩和ケアや訪問診療などでカバーする、あるいは紹介元の先生方へご相談などした上で最適な方針を模索します。
このように、地域連携を大切にする私の考えは医師として働き始めた頃から変わっておらず、むしろさらに重視するようになりました。従来は予約の取りづらさなどでご迷惑をおかけいたしましたが、今後は紹介予約システムをWebへ移行する予定です。今後、さらに受診しやすい状況をいかに整えるかが検討課題です。

泌尿器科の少ない神奈川県央エリアで、地域のニーズに応え続けられる存在であるために

新型コロナ感染症が蔓延する以前は、市民講座、講演会、地域のクリニック訪問などの地域連携に対する活動を行ってきました。それにより、私たち医師の等身大の姿を見ていただき、安心して紹介・受診できるような関係性が築ければと思っていました。しかし、ここ最近はコロナ禍で直接お話する機会が減ってしまいましたが、講演会も徐々に対面で開催できるようになってきたので、今後、お会いした際はさらなる改善点など、率直なご意見を伺えると嬉しく思います。

海老名総合病院は神奈川県央エリアにおける数少ない三次救急病院です。最先端かつ迅速な治療というビジョンを病院全体で共有しながら、地域の医療機関より相談されたときに頼りになる存在でありたい、頼られるためには何が必要か、と常に考えて診療に当たっています。地域の泌尿器疾患の患者さんをみなさんと二人三脚で診療できる関係をさらに推進していければと考えています。

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